特別編「3度目のイタリア その2」


5日目

今日はいよいよローマだ。前回の旅行では南イタリアに集中していたので、ローマに来るのは前々回以来となる。
しかしながら、強行軍行程なので、コロッセオも外観のみの観光。ほんとだったらローマだけで1週間くらい時間があればと思うくらい。

 
凱旋門とコロッセオ。暑いので、皆日陰に入っている。救急車も待機。    観光馬車も日陰に。馬も怠そうだ。

 
コロッセオはやはり迫力ある。パトカーも多い。        城壁かと思ったら、ローマ水道の名残。

 
普通に橋の上にも美術品だらけ。                   オベリスクのような街灯。

 
昼食のペンネカルボナーラ。卵白入っているようでボソボソ。うーん?    サルティンボッカ(ローマ風仔牛肉のソテー)仔牛も久しぶりだ。

 
やはり路上駐車ははんぱない。                   しかし、スマートほか小さい車が多い。

 
バチカンの美術館に入るのだが、ここが入口と思いきや・・    こっちのシンプルな方が入口でした。

 
外観とは裏腹に、中は近代的なイメージ。       しかし、国宝級の美術品が無造作に置いてあること。やはりイタリア。

 
サンピエトロ寺院の中は、異世界的。なぜか「ブレードランナー」を思い出した。   ドームの高さがすごい。

 
バチカンの衛兵さんは、中世的な装い。            トレビの泉は観光客でごった返していた。

 
スペイン階段だが、暑くて皆日陰に避難している。      路地は日陰のため、駐車の車もやっぱり多い。

 
夕飯はポテトフライと鶏肉。ちょっと大味。            チョコレートケーキも大味。アメリカっぽい。

しかし、今日の食事はちょっと全体的に残念な感じ。嫁さんもローマに来てファストフードかよ?って顔してました。


6日目

イタリアの旅も中盤、南部から来て、だんだんと北へ上がっていく。今日は朝から移動でフィレンツェへ行く。
休憩など取りつつ、約4時間。

 展望台にある街灯。3本足に注目。

フィレンツェの街を見渡せる展望台にやってきた。ここも久しぶりだ。街灯の装飾もすごいが、その基部は3本足になっている。
3本足と言えば、ヨーロッパの伝統的な模様、「三脚巴」を思い出させる。モータースポーツ好きならすぐ思い出すのが、「マン島TT」だろう。マン島の旗に描かれている、あれだ。
イタリアで言うと、前回の南イタリア旅行で行ったシチリア島のもの「トリナクリア」が有名で、シチリアの州旗にも描かれている。
日本で3本足というと有名なのがJリーグの「八咫烏」だが、元々、八咫烏は太陽の化身とも言われており、三脚巴が分類上「太陽紋」とも言われることとも共通していて面白い。

 
展望台にあった、お土産屋の屋台。仮面や扇子などが多い    今回見た唯一のフェラーリ、カルフォルニアT。ドイツナンバーだった。 

 
マツダなど日本車もけっこう居る。              パトカーはスバルXV。アルファ一遍の時代は終わったのか

 
細い路地もけっこう多い。ベッキオ宮殿の時計塔がちらっと見える。   昼食のラザニア。小さいが意外と食べ応えがある。

 
ビステッカ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風ステーキ)絶妙な焼き具合   プリンはプッチンプリンみたいな感じ

 
ドゥオモは威風堂々という感じ。以前来た時は上まで登ったが、今回はパス   清掃作業の車も走り回っている。

 
ドゥオモの内部。やっぱり広い。                ステンドガラスに、数寄屋風の骨組み。時計が24時間計なのが珍しい。

 
天井にも絵がびっしり。                    ベッキオ宮殿の時計塔は「カリオストロの城」みたい。


シニョーリャ広場、メデューサの首を掲げるヘラクレス。ちょっとグロい。

ドゥオモの後は、ウフィッツィ美術館へ。超有名作品のオンパレード。ゆっくり時間掛けて見たいところだが、神風ツアーゆえやむを得ない。
どの1作品だけでも、日本なら展示会の目玉だろう。しかも、日本で見れば柵などで阻まれて近くで見られないだろうが、ここでは至近距離で見ることができる。まあ日本に来たとして、キズでも付けようものなら国際問題になりそうな作品ばかりだしね。

 
ボッティチェリ「プリマヴェーラ(春)」教科書にも載っている絵が目の前    ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」これまた有名 

 
レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」                ロッソ・フィオレンティーノ「リュートを奏する天使」小品だがいい絵

美術館を出て、自由時間となったので、ヴェッキオ橋へ行くことにした。
ヴェッキオ橋はフィレンツェ最古の橋で、橋の上には宝石店などがひしめいていることで有名。


 
ヴェッキオ橋とヴァザーリの回廊                 お休み中の店。鎧戸でぴっちり固められている。

 
ここが橋の上とは思えない。                    宝石店だけでなく、バシュロン・コンスタンタンなど高級時計の店も

 
真ん中のアーチの所からは、川面を見ることができる     ヴァザーリの回廊、以前来たときは人通り少なく、ジプシーと戦った

でも、昔に比べると、スリ等に気をつける必要はあるが、普通に歩けるのがうれしいね。初めて来た時には歩くだけで、どこでも日本人と見るや、わらわらとジプシーが寄ってきて、それを撃退しながら歩くのが嫌だったのだが。
まあ、技術も進んで、団体旅行だと、イヤホンガイドで、現地ガイドさんが、「右のあいつや左の並行して歩いているやつはスリだから気をつけてください」と耳打ちしてくれたり、怪しいところは屈強なガイドさんが増援してくれていたり、旅行会社も気を遣っていてくれているようだ。


 
夕陽の当たる橋。涼しくなってきてやれやれという感じ     夕陽の当たる城壁跡。レンガで改修の跡が見える。

今回のツアーは、基本的に食事が付いているのだが、この日の夕食はなし(自由食)になっていた。
嫁さんもそろそろイタリア料理づくしには飽きたようで、日本食が食べたいというので、値段は高いのだが日本食の食べられるお店へ行くことに。
きっぷのいい日本人のおばちゃんのやっている店で、日本語が通じるのがありがたい。
味噌汁とごはん、おかずは1品だけ頼んだのだが、ポルチーニ茸のソテー。ポルチーニは日本では乾燥状態で売られているので、ホワイトソース系の料理などに使うこともあるのだが、生ポルチーニは初めてだった。
しかしながらポルチーニ、日本でも手に入らないことはない。ポルチーニは日本ではヤマドリタケ(モドキ)やイグチと言われ、ときどき地元の産直市に出ていたりする。でも基本的に日本ではヤマドリタケというと「ドクヤマドリ」と扱われていて、よほど詳しい人が判別したものでないと危険。
なので、僕自身山で見たこともあるのだが、採って食べたことはない。
いずれにしても、イタリアで食べたポルチーニのソテーは絶品でした。香りや食感からすると、マツタケに近いものがある。(ちなみに秋になって、叔父さんがキノコ採って来たからと、でっかいマツタケをくれたので、ソテーにして食べたところ、ポルチーニのソテーにとても似ていて、好評でした。)


7日目

朝、バスに1時間半ほど乗って、ピサへ。実は今回の旅で二つ目の目的が、「ピサの斜塔に登りたい」だった。
初めて来たピサの斜塔は、さすがに観光客がすごい。ガイドさんにも「スリに気をつけてください」とクギを刺されながらの観光。
しかも今回、過去2回と決定的に違っていたのが、セキュリティチェック。
大聖堂や美術館など人の集まる施設に入るのに、セキュリティェックがすごい。空港並みのチェックなのだ。
このピサの斜塔では、軍がセキュリティチェックを実施。ガイドさんにも「軍の人にカメラ向けるとしょっぴかれますから」と言われていたことから、軍の車両や軍人さんの写真は撮ってません。警察もだめですよ、と言われ、パトカーの写真撮ったりもしたが、反省した。

ピサの斜塔に登るには、荷物を預けなければならず、セキュリティロッカーにパスポートから何から預けなければならない。カメラはok。その後、行列に並んで、軍のセキュリティチェック。緊張しながらもokでした(当たり前だがテロリストでありません)。

 
おお、斜塔が見えた!                           大聖堂の奥に斜塔がある

 
今日は日曜日だが、大聖堂の中ではミサは終わっていた。

 
斜塔。近くで見るとでかい。                   斜塔の基部。傾いてます。沈下もしている。

斜塔が傾くのを防ぐ工事はできないのか、とも思うが、過去において手をこまねいていたわけではなさそうだが、薬液注入は粘土層の関係もありダメ。カウンターウエイトも効果はあまりなく、最終的には北側を地盤掘削する方法が取られたようだが、抜本的な対策としては、誰も怖くてよく手を出せないというのが実態の感じがする。
傾き自体は改修工事で若干戻ったようなので、個人的には上から5層くらいまで解体して下ろしてしまい転倒しない高さまでした後、基礎工事をきっちりやり、再度組み上げるというのが、結果的には早くて安いのでないかと思う。
ちなみに、ピサの斜塔は建築途中ですでに傾きかけていたので、上の方は反った形状になっているらしい。つまり真っ直ぐにしても傾いた形になる。


 
斜塔の中にはなんと「ZEISS」の水準器が!        中から見上げるとこんな感じ。虹色にライトアップされている。

らせん階段を延々上って、斜塔のてっぺんに。
斜塔はいまだ現役の鐘楼であり、定時には鐘が鳴る。しかし現在では、ほんとに鳴らすと斜塔に影響するので、スピーカーで音を出している。

 
てっぺんから下を見ると観光客がすごい。          しかしよくも昔にこんな大きいものを作れたものだ

 
現在、鐘は実際には動かない                  観測機などで状態監視されている

 
対処工事もあり、あと300年は倒れないだろうとのこと    ローマ建国の祖、オオカミに育てられた双子の像

 
昼食はペンネ。例のごとく大盛り                       昼食もがっつり食べる。

 
デザートもでかい。                        トイレ休憩での売店。ペローニビールがあるが我慢

ピサ観光の後はまた移動。明日はベネチア。バス移動でまた4時間半ほど。トイレ休憩取りつつメストレへ。
宿について、夕飯食べても外はまだ明るい。腹ごなしに近くを散策してみた。

 
夕飯にはリゾット。お腹にやさしくてうれしい。                今日も肉料理。

 
デザートはカスタード味。おいしい             今日の宿はベストウェスタンホテル。高山のはビジネス風だが・・

 
宿の前がすぐ駅。駅前広場がなく不思議な感じ       駅の中は普通に駅という感じ。商店は閉まっていて残念


8日目に続く