メカばか講座  第9時限  「エンジン・動力性能」

エンジン小話1
エンジンというのは外来語であることは誰でも知っている。しかし、モーターのことはエ
ンジンとは言わない。これは、日本語で言うと分かりやすいのかもしれない。
エンジンというのは、「発動機」と訳される。モーターは日本では普通「電動機」と訳さ
れる(外国でモーターは動力装置全般を指す)、エンジンを掛けることは「始動」と言う。
モーターを廻す時は「起動」と言う。モーターを掛けるとは言わない。
この差が分かりましたか。そう、エンジンというのは廻してやらないと動かない。モータ
ーは勝手に回り出す。しかし、エンジンは適当にどこかで燃料入れてやれば、掛けること
ができる。モーターはどこからか電線を引っ張ってこないと廻すことができない。
似ているようで違う、エンジンとモーター。
自動車はなぜエンジンで動くのか。最近はモーターで動く自動車も増えたが、昔でも電気
自動車というのがあったのは以外と知られていない。
現在、エンジンで動く自動車が多いのは、コストが掛からないというのが多分一番大きい
理由だろう。
ガソリンが高いといっても、せいぜい1リットル150円くらい。ペットボトルのお茶程
度。ランチアデルタでも1リットルで約10kmは走る。これが例えば電気で動くものの
代表、電車なら、10kmくらい乗ると200円くらいはかかるだろう。
便利で安いということなら、誰でもそちらを選ぶ。

エンジン小話2
現在、自動車エンジンの主流は4サイクルレシプロエンジン。オットーサイクルとも言わ
れる往復運動内燃機関だが、この方式は、「バルブ」が非常に重要な意味を持っている。
吸入−圧縮−燃焼−排気という4行程を区切るものが、バルブという訳だ。普通、バルブ
は吸入と排気で2個だったが、現在はそれぞれ2個づつ、計4個の、通称「4バルブ」が
普通になってしまった。吸入3、排気2の5バルブや、二輪車では吸入2排気1もある。
レース用では吸入4排気4というとんでもないものもあったし、2サイクルのディーゼル
では吸入0排気4なんてのもあった。
バルブがあればそれを動かすものが必要。それがカムシャフト。現在の4サイクルエンジ
ンではほぼ99パーセント以上がカムシャフトを持っていると思う。
DOHCとかツインカムとか言っているが、これはカムシャフトが2本という意味。本来
カムシャフトを2本使うのは、バルブタイミングなどのチューニングがやりやすというの
が理由だと思ったが、今は、ただ2本付いただけというのもあり、不思議な気がする。個
人的には形だけツインカムより、シングルカムでデスモドロミックやタイミング可変の方
が偉いと思う。

エンジン小話3
日本の自動車はハイパワーなのは誰もが認めるところ。しかし、実際に街中で乗って速い
のは外国車だったりする。外国の自動車は、あまりピークパワーを語っていない。それよ
りも実用域でのトルクを重視しているように見える。ピークパワーのみを追求すると、町
中でも踏みっぱなしで乗らないとストレスがたまる。
また、エンジン出力特性とハンドリングは少なからず影響があるが、外国車はシャシとの
バランスが非常に良いものが多い。ただ馬力があれば良いというものではないはず。
「操れてこそ自動車」気持ちに余裕を持ってドライブできる自動車、コーナーが楽しい自
動車は、直線だけ速い自動車よりだんぜん面白い。

エンジン小話4
近年、ハイブリッド車がもてはやされている。というか、多分にイメージ戦略的な要素が
強いが・・
燃費の良い、環境に優しい、つまりはCo2発生量が少ないという大義名分は、それ以前に
エコカー減税によってお財布に優しいというのが、普及の進んだ理由だろう。
しかしこの状況は海外とは微妙に違う。海外特にヨーロッパでは、環境対策の主流はクリー
ンディーゼルやダウンサイジングな訳で、そのあたりの考え方が日本とは違う方向に進んだ
ようだ。日本の自動車は精密機械でハイテクなのだが、海外では信頼性の勝る従来技術の延
長路線、つまりは自動機械としての根本の「深化」(※進化でない)を目指しているようだ。
このあたり、マツダや日産など、外国人が経営に深く関与した(あるいはしている)会社も
その傾向が強いのがおもしろいが、エンジンという「モノ」を発明した人を輩出した国々の
意地なのだろうか。
それとも、新たな機構の製造ラインを整備するより、従来型の技術であれば製造ラインの大
幅な改変は不要で、製造コストも抑えられると考えているのかもしれない。
また、ハイブリッドなどすでに第二次大戦中には戦車などでヨーロッパでは実用化されてい
たものだし、その気になればいつでも出来ると考えている節がある。電気自動車だって日産
自動車の前身のひとつである「たま電気自動車」があったので、日産などは電気自動車など
もともとお手の物なのかもしれない。
話が脱線した。
クリーンディーゼルやダウンサイジングの技術では、やはりヨーロッパが先行しているが、
日産の動きを見ていて、やはり日産にはダウンサイジングの思想が残っていたのだと思う。
かつての日産マーチスーパーターボに搭載された1.0スーパーチャージ+ターボチャージ
エンジンを思い出すといい。あれはまさに現在のダウンサイジングの先駆けだったのだと、
今にして思う。現在ではランチアイプシロンやフィアット500の0.9Lターボがダウン
サイジングの代表みたいなものだが、ダイムラーが日産に2.0Lターボエンジンを供給す
るし、やはりマツダと日産はハイブリッドでなくダウンサイジングで勝負する道を選んだ様
に思える。
モーターは静かで安全なのかもしれないけれど、やっぱりメカばかを標榜する自分からすれ
ば、前時代的なちょっと危なくてうるさい機械が好きな訳で、この路線は歓迎すべきものだ
と思う。


燃料の話
一般に現在の自動車は化石燃料(石油とか天然ガスとか)で動くものが多い。特殊な例ではメタノ
ールを燃料にするものや、時代を遡れば松根油(松の木から採取した揮発油)や、石炭・木炭をガ
ス化したものを燃料としたエンジンもあった。
電気自動車もあるじゃないかと言う人も居ようが、電気だって大半は化石燃料で作っている。ハイブ
リッド車などまさに化石燃料が無ければ動かない。もっとも電気を使うものはエンジンとは言わずモ
ーターと言う。
近将来的には燃料電池や水素自動車かもしれないが、当面(僕たちが自動車の運転をしなくなる
頃まで)は、化石燃料の自動車も残っているだろう。
しかし、最近はセルフ給油のスタンドが増えて、軽自動車に「軽油」を入れる人が続出。軽油は軽自
動車用燃料ではないということをもっと広報した方がよい。というか、免許講習の時にでも徹底指導
する必要があるのでは?

と言うわけで、エンジンの話。

エンジンの種類

4サイクルガソリンエンジン
4サイクルとは、「吸気」「圧縮」「燃焼」「排気」という、4行程(ストローク)で1サイクルのことだ。だ
から「4スト」と言ったりもする。
4サイクルに限らず、現在のエンジンは「レシプロエンジン」という大きい枠組みに入る。
レシプロとはレシプロケーティングの略で、日本語に直すと「往復運動式内燃機関」と言うことになる
が、レシプロにもいろいろあって、シリンダ(気筒)の配置によってずいぶん違う形をしている。
シリンダの数は単気筒から12気筒までが一般的に使われているが、16気筒や18気筒というもの
もあった。最近は軽自動車でも4気筒が多く、6気筒くらいまでは直列配置(インライン)が多い。
インラインに対してはパラレル(並列配置)だが、なぜか自動車ではパラレルとはあまり言わない。
二輪車では結構言うのだが。自動車では「横置直列」と言ったりもしている。
直列に対しては、V型、L型、W型、H型、星型、水平対向が知られている。これはクランクシャフト軸
方向から見て、その文字の形に似ていることからこう呼ばれる。
VとLは同じだが、バンク角90゜のもので片バンクが水平のものをL型と言っているようである。
バンク角は狭角10゜や15゜から45゜、60゜、90゜、180゜などいろいろあり、180゜のものを特に「水
平対向」と言っている。略語で水平対向を「H(ホリゾンタル)」で表すこともある。最近では「ボクサー」
と言う場合もある。(ボクシンク選手がパンチを打ち合うような動きから)
W型、H型、星型は自動車に使われた例としては非常に少なく、レースの世界や特殊な車に使われ
た。星型は航空機によく使われていた。

4サイクルでなくてはならないものが、「バルブ」。各行程を区切るために重要な役割をする。最近の
自動車では4バルブが当たり前になってしまった。でも4バルブは何が良いのか?
バルブの数を多くするメリットは、「吸入あるいは排気面積の拡大」「バルブ重量の軽減」「バルブ制
御の多様化」であって、使用する目的によって本来決定されるべきものであるはず。しかしながら、
最近はただ付けてみただけの4バルブが多く疑問がある。ユーザーも賢くなってもらってそれぞれの
目的に合ったもので納得してもらいたい。
吸入面積の大きい4バルブは排ガス発生量が多くなりやすく、基本的に排ガス対策や燃費では不利。
そのため燃焼室をコンパクトにしようと、バルブ挟み角を小さくしてみたりとかしているが、吸入効率か
らすると悪いとか、ポートの形状を良くしようとバルブをロッカーアーム駆動にして意味のないDOHC
にしてみたり、ヘッド周りの強度に問題が出たりとか、やってることがちぐはぐで場当たり的なんだよね。
まあ、「何とかしたい」という気持ちは分かるが、そこまでしてなぜ「ツインカム」に拘るのか?
形だけのツインカムなどやめてしまえばよい。レースの世界でもDOHCどころかOHVのエンジンで立
派に戦っている車はいくらでもある。(つい最近ではベンツのインディマシン用エンジンなんかが有名)
個人的には、初めて自分が組んだエンジンが、名機ニッサンA12だったので、マフラー付けずにブリ
ッピングした時のあの快音が今でも耳に残っている。OHVはいい音するんだよね。

2サイクルガソリンエンジン
2サイクルガソリンエンジンは排ガス対策の影響で、自動車の世界からはほとんど絶滅状態に追い
込まれてしまった。二輪車の世界でもモトGPが4サイクル化されたりで風前の灯。
2サイクルは「圧縮(吸気)(掃気)」「燃焼(排気)」の2行程で、4サイクルに比較して2倍の爆発回
数を行う。当然パワーは出るが排ガス量も多く、不利。
2サイクルは基本的にはバルブを持たなかったが、吸入性能向上のため、リードバルブをはじめ、ヤ
マハのYPVSに代表されるポートに設置するバルブを持つに至った。
リードバルブの形式は、ピストンリードバルブ、パワーリードバルブ、クランクケースリードバルブなど
があり、ハイパワーマシンではクランクケースリードバルブが、通常のものではピストンリードやパワ
ーリードが多い。リードバルブのかわりにロータリーバルブを使用するものも昔は多かった。クランク
ケースリードバルブが主流となる前は、ロータリーバルブがハイパワーマシンのお約束だった。これ
も、タイミングが調整可能という、4サイクルで言うバルブタイミング調整に匹敵する機能を持っていた
からだろう。
リードバルブと並び2サイクルの性能向上に寄与したのが、シリンダ内もしくはピストンの表面処理で、
これによりエンジン焼き付きが劇的に低下したと言われている。有名なのはホンダのNSシリンダー
だが、各社独自の表面処理を行っていた。なお、最近は4サイクルでもフリクションロス低減の目的で
ピストンなどに表面処理するものが増えてきている。
シリンダ配置も独特のタイプがあり、タンデムツインやスクエア4気筒、V型でもクランク2軸タイプなど
メカごころをくすぐるエンジンは懐かしい。

6サイクルエンジン
実は6サイクルエンジンというものが存在した。「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」「掃吸気」「掃排気」とな
っていた。排ガス対策と効率の良さの両立を求めて開発されたようだが、いかにも重負荷に弱そうで、
知らないうちに忘れられてしまった。

ミラーサイクルエンジン
マツダが開発した、ミラーサイクルという内燃機関の理論サイクルに基づくエンジン。ちなみに、ガソリン
エンジンはオットーサイクル(定容サイクル)、ヂーゼルエンジンはサバテサイクル(複合サイクル)と言う。
構造は、オーバーラップを大きく取った4サイクルエンジンにリショルムコンプレッサーという、スーパーチ
ャーヂャーで過給するというもの。理論上のストロークが吸気と燃焼で違っていて、圧縮がかかるストロ
ークが短い分、過給で充填効率を上げる。燃焼の時はフルにストロークを生かして、トルクを稼ぐ。燃費と
パワーを追求したタイプのエンジンとして普及拡大する可能性はある。

バンケルロータリー
ロータリーエンジンにもいろいろあるが、実用になったのはこの「バンケルロータリー」だけだったと言っ
て良い。このトップメーカーと言えば、日本のマツダで、実はイギリスのノートン2輪車のロータリーにも
マツダの部品が使われているのを知る人は少ない。
ロータリーも進化し続け、2サイクルの様なパワーバルブが付いたり、ポートの形状でさまざまなものが
あり、ハイパワーエンジンの代表の様だが、意外なことにNoXの排ガス対策には、燃焼温度が低い特
徴から有利な面があったりして、ひょっとすると今後も生き残る可能性はある。しかし、燃費の悪さはな
かなか改善されないようで、唯一かつ最大の弱点でもあるのに変わりはない。最近のモーターショーで
は、水素を燃料とするロータリーが展示されていたり、新型を発表するなど、生き残りの道を模索してい
るようだ。

ガスタービン
ロータリーとともに、「回転系」のエンジンだが、一時は次世代のエンジンとして期待され、各社から出て
いた。ただし排ガス対策の困難さは相変わらずで、Co2削減のあおりを受け最近は水素をはじめ代替燃
料を使用するエンジンとして研究中。安い燃料(重油や灯油など)が使えることから、自家発電設備や設備
系機械などの動力用としてはその小型なことを生かしてかなりの数が普及している。

スターリングエンジン
これもまた一時は各社が試作していたが、有力メーカーと期待されていたアイシンが開発規模の縮小(事
実上中止)を発表し、最近はほとんど話題にもならない。
特徴は、ガソリンエンジンなどの「内燃機関」でなく、「外燃機関」であること。イメージで言うと、エアコン
の様な構成なんです。エアコンはヒートポンプという「動力を与えて低温側の熱を高温側へ取り出す」機
械ですが、スターリングエンジンは「高温側の熱を低温側に置き換えた時に発生する動力を得る」という
もの。冷蔵庫を暖めたり冷やしたりしたらモーターが回りだしたという感じかな。

ディーゼルエンジン
いまや目の敵にされているディーゼルエンジン。でも、ヨーロッパではディーゼルをどんどん使おうという
意見もある。地球温暖化には効率のいいディーゼルエンジンがCo2の発生も少なく最適だというわけだ。
ところが、日本ではディーゼルの排ガス対策技術はトップレベルであるはずなのに、このありさま。
個人的意見で言わせてもらえば、「使い方が悪すぎる」
要するに、「適正負荷に最適なエンジンを搭載しているはずなのだから、本来それだけ悪い排ガスが出る
訳がない」というわけ。つまり、過負荷の時に特にPMが、高回転時にNoxが出るとするならば、そのよう
に使う理由があるからで、それはとりもなおさず「荷物を大量に速く届けたい」という流通業界の暗黙の約
束により、律儀にドライバーがその目的に添って走るから。過積載と速度超過が悪い排ガスを出している
原因の一つであるのは多分間違いではないと考えている。
ドライバーは「速く大量に」モノを運べば、たくさんお金がもらえる。お金がからめば、いくら外野がわいわい
言っても、簡単には直らないだろう。そういう面ではドライバーにも生活がかかっているので、改善の希望
は薄い。
となれば、やはりエンジンを始め機械の側で勝負した方が早い。僕が期待しているのは、
・トランスミッションの高性能AT化の推進(過負荷の低減)
・定時運行化をはじめとした、中距離、近距離の配送効率のアップと低公害車化
・長距離配送車の鉄道等への分散化と配車の高効率化、客車の有効利用(昔のように客車の後ろに貨車
 付ければ良い)
・大型車両のCNG化の推進(燃料電池車などが普及するまで)
・究極はディーゼルは小型車だけにする。
などですが、趣味の車には残したいよね。

ところで、ディーゼルには4サイクルと2サイクルがある。2サイクルディーゼルは今やほぼ絶滅状態ですが
(戦車など特殊車には残っている)あれは実に不思議な音がする(低速ではバサバサ、回転上げるとフィーン
という音)ディーゼルエンジンだった。2サイクルディーゼルは過給器(スーパーチャージャー)が付いていて、
いろんな音がしたのだろう。
ディーゼルエンジンの効率の良さには圧縮比の高さが関係しているが、その分エンジンは頑丈に出来ている。
最近は乗用車用としてアルミ製のエンジンもあるが、昔は鋳鉄製のものが多かった。しかもウエットライナー
が入ったものばかりで、オーバーホールはライナ打ち変えするだけで簡単にできたものが多い。
最近のものはライナがないものや、乾式ライナのものもある。(その代わりガソリンエンジンでウエットライナの
ものもあるんだよね)
大型車のものをはじめオイルクーラーが標準のものが多く、さすがに重負荷用のエンジンだと思う。建設機械
など大きくなると、冷却水のフィルターまである。オイルフィルターもエレメントだけ交換のものが多いし、エアク
リーナも小型車では見なくなった湿式のものもある。(オイルが中に入っている)
ターボ装着も多く、吸気抵抗の少ないディーゼルにはうってつけなのだろう。
最近は「直噴」が主流になりつつあり、渦流室式や副室式は小型車でも少なくなってきた。これも燃費対策など
のためだと言うが、特に小型のエンジンでいま流行は「コモンレール式」コモンとは「共通線」のことで、ディーゼ
ルの場合はインジェクタを駆動する油圧配管のこと。管と言うよりサージタンクみたいなもの。昔からの噴射ポン
プを廃止し、代わりに高圧ポンプを設けて、油圧でノズルを駆動する。ノズルを駆動する油圧は電磁ソレノイドで
制御し、燃料はインジェクタの内部で加圧されるというもの。電子式によるきめ細やかな制御が可能で、燃費向
上や排ガス対策、出力向上というすぐれもの。だけど良く考えたら、インジェクタの駆動方式が違うだけで、直噴
ガソリン車のインジェクションシステムに似ているんだよね。

でも、「特急ワイドビューひだ」のエンジンもディーゼルだけど、イギリス製のディーゼルエンジンなの知ってまし
た?イギリスって、産業革命の国だけあって基本的な機械はいいものがあるよね。レーシングカーも盛んだし。

ジェットエンジン・ロケットエンジン
なんと、ジェットエンジンなどを搭載した車も存在する。もっとも公道用ではなく、速度記録車だが。速度記録車は
タイヤを駆動して走る限界があり、推進系のエンジンで走るタイプが一番速い。ここまでくると、「これが車なのか」
と思う。時速1000km/hを超えて走る自動車は、すでに「タイヤ付き水平打ちミサイル」に近い。
双方ともに「推進系」のエンジン。ロケットとジェットの最大の違いは、ロケットが真空中でも噴射できるのに対し、
ジェットは空気(酸素)がないと燃焼出来ないこと。
なお、自転車の世界ではジェットエンジンやロケットエンジンを補助動力としたアシスト自転車!が存在する。

その2