ContaxとZeissT*のこと

第9話  Gシリーズについて
Gシリーズというのは、実に不思議なカメラだ。1眼レフでかたくなまでにMFに拘っていた
のが、レンジファインダーになった途端AFのG1である。しかしT2はプログラムAEも使える
のに、G1は絞り優先AEのみ。不思議なものだ。このカメラを使おうという人はどんな人だろ
う。クラシックマニアでもなければ、マニュアルおたくでもない。ライカを使う人とは根本的に
何かがちがう。
そんなことを思っていたら、すぐG2が出現した。MFダイヤルが使いやすくなって。
なんか、G1を買った人は騙されたような気がしたのではないだろうか。G1のホロゴンセット
出したり、いろいろとやってはいるが売れ行きは今ひとつのようだ。
いっそのこと、G2では限定だったブラックボディをG1で標準とすればもっと売れるような気
がしたが・・
ボディの大きさもライバルであるライカとほとんど同じくらいだが、ぱっと見はでかく感じる。
AFで自動巻だからこのサイズにならざるを得なかったのだろうが、これはもう一眼レフの大
きさに近い。せめて高さがあと5mm低かったらイメージも違うだろう。
ところで、ライカとライバルであった旧コンタックスを現在も使う人は少ない。
よくライカを持っている人は見るが、旧コンタックスを持っている人を僕は見たことがない。
これは不思議なことだ。つまりレンズよりボディの方が重要と考えている人が多いというこ
とだ。まあ信頼性ではライカだという世間一般の評価もあるのは確かだが・・
ところで、Gシリーズを支配するのは、広角レンズ群だ。7本あるレンズのうち、ズームとゾナ
ー90mm以外はすべて焦点距離50mm以下のレンズだ。
レンジファインダーの特徴を有効に生かしたラインナップだと感心する。
そして、僕の夢はホロゴン16mmの画像をファインダーで見たいという夢。
これは、Gシリーズをデジカメにすれば可能だ。ぜひ、実現してもらいたい機種だと思う。
Nデジタルより、こちらの方が売れると思う。
ところで、ホロゴン16mmは、ドイツ玉である。やはりドイツ玉があるとレンズのラインナップ
もピッと締まるような気がする。
ビオゴン28mmも歪みのないレンズとして有名である。この2本のレンズがあることにより、
Gシリーズが評価されたといっても過言でないだろう。
一眼レフでは実現不可能なレンジファインダーカメラの世界。
ライカのように、レンジファインダーには魔力があるらしい。