ContaxとZeissT*のこと

第7話  ニッパチでゴーゴー
と言っても、なんのことかは分からないでしょう。
しかし、これは僕がツァイスレンズを買うときに頭のすみに置いている、レンズの買い
方なんです。
そう、ニッパチとは、開放F値2.8のこと。そして、ゴーゴーとは、フィルター径55ミリ
のことです。
僕が最初に買ったのが、プラナー50の1.4でした。フィルター径は55。実はこのレ
ンズを買ったとき、それまで使っていた、キャノンFD50の1.8、FD300の5.6と
フィルター径が同じであり、白黒用のフィルター、Y2、YA3、R1、カラー用の1B、PL
がそのまま使えるということに気付いたのでした。
これは貧乏な僕には非常に大きなメリットであり、その後に購入するレンズの選択
に影響を与えました。
そしてもうひとつ、あるプロカメラマンのレンズ選択で、「トップグレードでなく、セカン
ドグレードの2.8でそろえるのも以外と面白い」という話しを聞き、「なるほど」と思っ
たのです。セカンドグレードは2.8で出しているメーカーが多い、そして何よりリーズ
ナブルである。
特にツァイスのトップグレードは高い。何十万もするレンズをホイホイ買えるほど裕福
でない。おまけに、ツァイスのニッパチは「名玉」と評価の高いものも数多い。これで
決まりだ。ニッパチでゴーゴー。
プラナー50の次に買ったのは、ディスタゴン28の2.8、ゾナー135の2.8の2本だ。
共にニッパチでゴーゴーである。しかも、この2本は評価が高くツァイスらしいレンズと
して有名であった。
この次に買ったのがディスタゴン25の2.8、ゾナー85の2.8。これまた、ニッパチで
ゴーゴー。しかも、この2本は憧れのドイツ玉である。
その後マクロプラナー60Cも購入したので、残りのニッパチでゴーゴーシリーズは1本、
ディスタゴン35の2.8だけである。
とりあえず、そこまでで完成だが、ニッパチゴーゴーの定義を「セカンドグレード」とする
なら、テッサー45の2.8、プラナー50の1.7などが対象になるのだろう。
こうして見ると、結構整ったラインナップになって来た。トップグレードを使う時は構えて
撮る場合が多いがセカンドグレードは気楽に使えて、意外にいいものが撮れたりする。