ContaxとZeissT*のこと

第62話  ZEISSの展開とCONTAX

SONYのαは、期待したとおりツアイスのレンズを含めたものとなった。
ツアイスファンとしては、その写りが気になるところではあるが、それはさておき、このところツアイス銘のレンズはいろんなカメラに付くようになったものだと思う。
最も意外だったのがニコン用だと思うのだが、今やツアイスレンズはマウントやラインナップこそ違え、ライカ、フォクトレンダー、ツアイスイコン、ニコン、ソニー、ローライと、拡大しつつある。
ハッセルやALPAなども含めれば、フイルムカメラでのツアイス採用率はかなり高い。
デジカメに目を移すと、やはり今回出たSONYのツアイスレンズは、AFだという点で以前のコシナツアイスとは一線を画するものだと考えることもできる。こうなると、コンタックスのNはなんだったのだろう。ツアイスの意見が強く反映された最後のカメラという評価になるのだろうか。
このようなことなら、京セラのAFの延長でコンタックスのAFを出しておけば良かったのにと悔やまれる。
しかし今回のSONYツアイスレンズは、新たな展開を見せるかもしれない。それはレンズを作っているのがコシナやタムロンであるのならば、ニコンやキャノンのマウントでも出せるはずなんですね。
これがSONYの力なんだろうか。逆に京セラはツアイス直系ということで、なかなか言い出せなかったのか・・いろいろ妄想してしまうけれども、いずれにしてもデジ一眼最大手のキャノンにツアイスが直接付くという時代も近いかもしれない。

ところでCONTAX、京セラからその終わりが発表されて1年以上が過ぎた。ヤシカコンタックスの30年は終わったというものの、アフターメンテナンスの10年が過ぎるまでは、ブランドはとりあえず残っていることだろう。
しかしここで、興味深い事実を発見した。
旧コンタックスを作っていたツアイスイコンがカメラから撤退し、その直後にヤシカ−ツアイス−ポルシェで新コンタックス事業が始まったのが1972年と言われている。
実はこの1972年というのは、コンタックス生誕40周年だった。50周年の1982年には、ツアイスからプラナー85mmf1.2が記念レンズとして登場している。
60周年の1992年には、プラナー85mmf1.2が記念レンズでカムバックし、プラナー135mmのf2も記念レンズで登場した。S2も記念カメラとして発売された。
70周年の2002年には、テッサー45mmf2.8の記念レンズがテッサー100周年で、アリアのシルバーがコンタックス70周年で登場、また70周年記念でホロゴンやビオゴン、ミロターなどのモニター製品も限定で売られた。
以上のように、ツアイスは「
記念行事を必ずやる」と推測できる。
コンタックス80周年まで、あと6年。何が出てくるのか待ち遠しい。(2006.6.17)