ContaxとZeissT*のこと
第57話 コンタックスの寿命
4月12日の正式発表とおり、6月末でもって国内におけるツアイスと京セラの「コンタックス事業」によるカメラ製造は終了した。 その製造終了直後の7月1日付けで、京セラからコンタックス製品の補修サービス期限が告知された。これは医者が良く言う「今夜あたりがヤマでしょう」というのと同じ意味だ。 寿命が最長であと10年と宣告されたようなものだが、これに対してはふたつの選択肢に大きく分かれるのだろう。 ひとつは、少しでも損耗を少なくして長持ちさせようとするもの。もうひとつは見切りを付けて壊れた段階で別システムに移行するもの。 僕の場合はやはり前者かなあという気がするが、25年前に購入した初代RTSが1回オーバーホールした後ノートラブルであることを考えると、RTSVは10年後にメンテすればその後20年、つまりあと30年は使えるのではないかと思う。 30年後にフィルムがあるかという議論はあるが、30年後にまだ機械として存在するものがあるのであれば、フイルムも作ってくれるというのがメーカーの義務ではないかと思う。 ただ、フィルムにしても新規開発はユーザー数の減少によりペイできなくなるのだろうから、開発は止まってしまうだろう。しかし、プロでもフィルムが好きな人は居るので、製造はほそぼそながら生き残るのではないかな。少なくともモノクロは残る様な気がする。 印画紙も無くなる気配はないから、カラーの技術もとりあえず失われることはないだろう。 つまり、30年後でも今のカメラは使える可能性が大きいのだ。 どうも世の中は悲観的な人が多いようだが、個人的には楽観視している。 それでもフィルムが無くなったら?・・・・・ 空シャッター切りながら「いい音でしょ、昔はこれで写真というものを撮ったんだよね」と、現在とあまり変わらないこと言っていればいいのである。 つまり結論としては「栄光のコンタックスは永遠に不滅です!」ということだな。 (2005.7.19) |