ContaxとZeissT*のこと
第53話 RTSの終焉
ここにふたつ、RTSの取り扱い説明書などがある。 ひとつは2005年2月1日に生産完了が発表された最後のコンタックス/ヤシカマウント機、RTSVのものだ。 ![]() そしてもうひとつが、このホームページでは初公開、初代RTSの取り扱い説明書類で、今となっては当時新品で購入したという証拠のようなものだ。(ただし箱は紛失した) ![]() コンタックス/ヤシカマウントのRTSが発売されたのは1975年、そして30年をもってコンタックス/ヤシカマウントの歴史は終わったことになる。 30年が長かったのか、短かったのかは後代の人に評価を任せるとして、今日の話しは「はたして、RTSはシステムカメラたりえたのか?」という総括的な話し。 上のRTSのところにある、「リアルタイムフォトグラフィ」というリーフレットは、現在の「システムカタログVol.2」に相当するものだ。これを開くとアクセサリー類のシステム構成図になっている。そしてすごいのが、各システム毎に分かれたリーフレット(フルカラー版)が別にあった。力の入りようが判る。これが時代を経て1980年代になると、縦長4つ折りの単色カラー版のものに変化した。時期的にヤシカが京セラに合併したような時期で、カタログ類にもお金をかけないようにしていたのかも知れない。 いずれにしても、1975年当時で約70種類のアクセサリー類が用意されていた。RTSのボディにもメディカル用などがあったり、自動撮影システムや250フィルムバックのようなマニア心をくすぐる(当然実用性もあったのだが)アクセサリー類には圧倒された。 翻って現代、いまや画像関連はデジタル化オンライン化が進み、例えばオシロスコープを光学的に撮影する代わりに画面をキャプチャしたりとか、無人撮影も動画をテレメータで飛ばして遠方から監視操作できたりとか、スチルカメラでなくてはできない事というものが少なくなりつつある。つまり、システムカメラという存在そのものが過去のものになってしまったのだ。 RTS(リアルタイムシステム)がなくなったということがそれを証明してしまったのかもしれない。 RTSVの「ご購入者各位」という手紙にも、システムカメラですとは一言も謳っていない。「作品づくりのためのカメラ」と明言されている。(2005.2.10) |