ContaxとZeissT*のこと

第42話  テッサーを笑う者はテッサーに泣く

もう「テッサー」というレンズが世に出てから100年以上が過ぎた。プラナーよりも歴史は浅いが、全世界で出回っている数からすれば、文句無しに一番であろう。
コンパクトで描写もそこそこ良くて、値段も安いとなれば普及を阻む原因などない、「普通ないい子」のレンズだったのだとも言える。
「いい子」と比較するならプラナーはさしずめ「秀才くん」だろうし、ゾナーは「ワルだけど芯が通ったやつ」かもしれない。ホロゴンなどは「近寄りがたいほどの美少女」と言ってもいいだろう。
で、テッサー。けっこう人によっては、名前がやぼったいとかf値が暗いとか、安物みたいな扱いを受けてはいるが、それはピンキリであって高額なテッサーはというと、かのテレアポテッサーだってテッサーの一族であるわけで、テッサーだから悪いレンズということはない。最近ではズームにもテッサーは進出している。
ところで、このところ立て続けにテッサーを購入することとなった。35mmのf3.5とテレテッサー300mmのf4だ。
いままでテッサー系は購入の候補に幾度か挙がってはいたのだが、結構タマ数が流通していることから、「いつでもいいや」と思っていた。
ところが、45mmのf2.8はいくらでもあるのに、それ以外は結構探すとないものである。200mmのf3.5などはたたき売り状態なのにねえ。
ところがこのところ300mmのf4が安い。一時は10万切るものなどなかったのに、最近は5万も出せば買える。新品買えば195000円もするレンズだよ。
思わず買ってしまったのはいうまでもない。
「いつまでもあると思うな親とテッサー」ってなとこでしょうか。結局これでテッサーも保有レンズリストに追加されることとなりました。
(2004.1.15)