ContaxとZeissT*のこと

第41話  初めてのバリオゾナー

もう20年以上も単焦点ばかり使って来たが、銀塩カメラで初めてズームレンズを買った。それというのも、お子さま記録写真では撮影場所が限定され、移動したりしているとシャッターチャンスを逃してしまうという不利な点があったからだ。
導入したのはバリオゾナーの100−300だ。これに5番のメタルフードを取り付けると、とてつもなく長い。そこへ持ってきてf値は暗いので、RTS3ではピント合わせが結構辛い。運動会ではまだいいが、屋内では三脚も必需品だ。
ちなみにズームレンズというのは、ものの本によるとズーミングしてもピントがずれないものだという。ところがVS100−300はズーミングするとピントがずれる。
このようなレンズは形式上は「バリフォーカルレンズ」と区別しているらしい。
なるほどそれで「バリオゾナー」と言ってなのだなと納得していると、他社のレンズではひっくるめて「ズームレンズ」としているようだ。
もっとも最近はAFはやりであり、コンティニュアスAFをかけておけばピントずれがあっても関係ないのだろう。
それはさておき開放絞りも変わるため、ズーミングするとファインダーの明るさも当然変わる。慣れるまで違和感が残った。
しかし利便性は確かによい。自分が動いて構図を決められないような状況では非常に有効だ。300mmという焦点距離もずいぶん久しぶりで、学生の頃使っていたキャノン以来だ。しかしズームでありながらテレ側のf値は5.6、当時のキャノン単焦点と同じなのである。今更ながらこんな暗いファインダーを使っていたんだなあと思ってしまった。
やっぱり明るいレンズが好きだ。ファインダーではf4以上になるとはっきり暗いなと感じる。でもテレアポテッサーは庶民には買えない。まあTT300mmf4を買ったから我慢するか・・
ところでバリオゾナーもやはりゾナーであるからして、写りはやっぱりゾナーだった。(2003.11.13/2004.5.22修正)