ContaxとZeissT*のこと

第4話  再びツアイスを買う
RTSを買って使っていたのだが、レンズは例の「プラナー」だけという寂しさで
あった。

しかしながら、RTSはいろんなところにかり出され、ぶつけて軍艦部がへこん
だりしていた。
その頃、RTS3が発売された。これはいい。買おうと思い店に行くと、何と35
万円もするという。うーん、これは高い。ニコンでも25万なのにと思い、「実際
はいくらで売るの」と聞いたら、28万だという。これ以上はできないという。
お金がないので、RTSは下取りいくら?と聞いた。
なんと1万だという。これを聞いてRTSが哀れに思えた。
くそう、絶対にいつか直してやるぞと心に決めた。そしていいカメラ買おうと思っ
ていたお金でレンズを買うことにした。
ターゲットにしたのは、標準の次に買うレンズのお約束、28mmと135mmだ
った。
「ディスタゴン28mmf2.8」と「ゾナー135mmf2.8」である。
ここで、ひとつ問題が発生した。これらのレンズはMMレンズなんである。
いまだにプログラムモードの必要性はあまり感じないのだが、1回くらいは使っ
てみたいという気持ちもあった。
そしてボディも1台欲しいなという気持ちは山へ行ってRTSの光線漏れが発見
されたことにより決定的となった。
1台は1眼レフが使えるものを持っていたい。
悩んだ末、STを買うことにした。
STはバキュームこそ付いていないが、よく出来たカメラだと思った。コストパフ
ォーマンスからすれば正しい選択だっただろう。
ここで考えるとレンズ2本とST合わせると、RTS3の価格の半分くらいである。
半分の投資で撮影範囲は3倍。ボディよりはレンズにお金をかけたいと思って
いたので、これで納得した。
故障のRTSはその後、O/Hすることにした。
O/Hの終わったボディは取り替えた部分だけ艶が違い、当初のイメージはな
くなってしまったが愛着が増した。
そんな訳で、ボデイ2台、レンズ3本という体制となった。
しかし現在、同程度のRTSは5万以上のプライスが付いている。RTSを手放す
つもりはないが、コレクターとしてはRTS2とRTS3も揃えたいなと思う。