ContaxとZeissT*のこと

第34話  質屋とツァイス

最近はツァイスのMFレンズが中古で安いことからこつこつと買い貯めているのだが、その入手先に「質屋」がある。
以前はカメラ屋の中古コーナーで買う場合が多かったのだが、けっこう回転が良くて次に行った時にはすでに他の人に買われていてくやしい思いをしたことが何度かある。
そんな頃たかさんから「名古屋の大手質屋は品数も多いよ」と聞いて、行ってみたのだった。もともと中古品を質屋で扱っていることは知っていたし、昔々行ったこともある。昔の質屋さんは丁度パチンコの景品交換所みたいに小さい窓口があってそこで店の人とやりとりした。高校生の頃だったので、ニコマートやキャノンAE−1などを見せてもらった覚えがある。その時「金融品」というものがあることも初めて知った。しかしあの質屋の雰囲気はちょっと暗くて、店に入るのに勇気が必要だった。
ところがどうだろう。現在の大手質屋ときたら、内装も明るくて「買い取りコーナー」なんて書いてある。ずいぶん敷居が低くなったものだ。
金融・質流れ品などの販売方法もカウンターやショーケースなど、まるで新品販売の店かと思うほど「普通」っぽい。
もっとも、現在では「質流れ品」というものでなく、ほとんどが「買い取り品」とか「金融新品」なのだとか。
その分店にも入りやすい感じがする。時計や貴金属のコーナーなどは、若い女性などもけっこう来ている。
ところで、質屋で買うレンズなどはカメラ屋の中古コーナーより安い。これはもっともな話しで、動作保証などはないし、返品も利かないものが多いからだろう。
要は委託品みたいなものだと割り切ればいいのかもしれない。逆に見る目があれば、安く良い品を手に入れることも可能なわけだ。
まあ欠点がないわけでなく、いわゆる「マニア向け」商品は少ない。さすがに商売になる商品しか置いていない。それも高級品が多い。
そんな中でツァイスのレンズもかなりの本数を置いている。しかし先の話しのような訳なので、同じスペックのものを何本も並べてつぶさにチェックし買うことから、通販やネツト中古のように失敗することはまずない。たかさんは「そんなにいろいろ出してもらって「これダメ、これもダメ」なんていう選び方は怖くてできん」と言っていたが・・
でも買うという目的のためには真剣に選びたいもの。あとで「しまった、やられた」とは思いたくない。納得いくまで買わないというのは鉄則だと思う。
ちなみにツァイスのMFレンズは、FD16mm魚眼からTT300mmまで約50本ほど置いてあった。AS200mmも何本かあったし、T45mmなど新品が何箱もあった。その中でも限定品の人気はやはり高いようで、P85f1.2やP55f1.2などは出てもすぐ売れるようだ。(2003.2.19)